病気各論

【梅雨時注意!】犬のてんかん発作とは・・獣医師が解説します

こんにちは!

けいです。

今年も梅雨入りが発表されましたね。

けい
この時期っててんかん発作が出やすいんですよね・・

今日はてんかんについてのお話です。

 

この記事はこんな飼い主様に向けて書きました

  • てんかんってそもそも何?
  • 発作がでたらすぐ病院に行った方がいい?
  • うちの子のてんかん発作を事前にわかる方法はない?

 

「てんかん」てなあに?

         

てんかんは、痙攣や突然意識を失って倒れるなどの「てんかん発作」を

繰り返し起こす病気です。

症状は基本的に一過性で、てんかん発作終了後は

元通りの状態に回復することが特徴です。

 

てんかんの原因と症状

脳の神経細胞(ニューロン)は電気的活動を行っています。

てんかんは、脳の神経細胞(ニューロン)の過剰な電気的活動によって起こり、

繰り返し起こる発作を「てんかん発作」といいます。

 

全般発作(大発作)  

脳全体の神経細胞の異常かつ過剰な電気活動によって発生する

症状:全身の痙攣や発作、意識を失う、失禁して手足をバタバタさせるなど全身症状が特徴

 

部分発作(小発作)

脳の一部の神経細胞の異常かつ過剰な電気活動によって発生する

症状:手足や顔の一部にけいれんを起こす、落ち着きがなくなる、よだれをたらす、

   口をくちゃくちゃさせたり、床を過剰に舐めるなど


てんかんの治療

   

突発性てんかんの治療:発作の頻度が少ない場合は経過観察

           発作の頻度が多くなってきたら抗てんかん薬の内服薬を使って治療

二次性てんかんの治療:原因に応じてステロイド・抗てんかん薬の内服薬や外科手術など

 

けい
座薬や点鼻薬などを補助に使う場合もあります。

 

抗てんかん薬は、てんかんを治すお薬ではなく、

飲み続けて血中濃度を一定にして発作を起こさない様にするお薬です。

薬を飲み続ける必要があるか判断するためにも、診断がとても大切です。

 

発作がでた!すぐに病院に行った方がいい?

てんかんの診断が既についていても発作が止まらない場合や

何度も短い発作が短時間の間に起こる場合はすぐに病院へ。

発作が起きると発作性の脳損傷が起こると言われていますので命に関わります。

 

てんかん発作は基本的には発作がおさまればもとに戻るのが特徴です。

けい
けいれん=てんかんではありません。

突然けいれんを起こしたり、ぐったりしたり、

舌が真っ白になったりしたらすぐに病院に連れていきましょう!

 

すでにてんかんの治療を開始していて、

数か月に一度、小さい発作がでるなどの場合だけは

慌てて病院に駆け込まなくてもよいと思います。

抗てんかん薬の血中濃度の測定や肝機能・腎機能などのチェックのために

定期的な通院は必要です。

てんかん発作が事前にわかる方法は?

 

残念ながら、確実にわかる方法はありません。

ただ、よだれが多くなったり、そわそわしたり、妙にハイテンションになったり・・などの

前兆があるときは要注意です。

また、わたしの経験上、梅雨時や台風のときなど気圧の変動が大きいときは

てんかん発作がでやすい傾向にあります。

また、てんかん発作を起こした場合は、その時の状況やお天気、

食べたものなどを詳しく記録しておくことをお勧めしています。

けい

記録することで、ある程度てんかん発作が起きやすい状況が

わかることがありますよ。

獣医師がお勧めします!てんかん対策ツール

てんかん発作があるワンちゃんの飼い主様に教えていただいた

アプリとノートをご紹介します。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです♪

 

 こんな記録用のノートもあります。色々工夫して使ってみましょう^^

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