病気各論

【犬の皮膚にできものができた!】腫瘍かも?悩む前にやるべきこと

こんにちは!

けいです。

うちの犬の足にしこりみたいなのができちゃった・・・

放っておいていいかしらね?

ちょーっと待ったああ!

その判断、間違ってます!

今日は私の愛犬の体験も踏まえて、

皮膚のしこり(できもの)についてお話をしたいと思います。

けい

 

この記事は

愛犬の皮膚にしこりやできものができて、不安になっている

「できものなんて、こんなちょっとしたこと」で病院にいくべきかどうか迷っている

という飼い主様に向けて書きました。

 

この記事をサクッとまとめると

犬の皮膚にできるしこりやできものには良性と悪性があり、見た目では判断できない

 良性のでしこり(できもの)の代表例 皮脂腺種(イボ)・脂肪腫・表皮のう胞など

 悪性のしこり(できもの)の代表例 悪性リンパ腫肥満細胞腫・メラノーマなど

 **北海道大学動物医療センター外科/腫瘍診療科

   動物の腫瘍インフォメーションシートより引用

診察の流れは針生検を行い、結果に応じて組織検査を行う

しこり(できもの)を見つけたら出来るだけ早く動物病院で診察を受ける

一度良性と判断されても、急に大きくなるなど変化が見られたらすぐに再度病院へ

 

犬の皮膚にできる「しこり」や「できもの」には良性と悪性がある

   

 

皮膚の表面にできる「しこり」や「できもの」には良性のものと悪性のものがあります。

良性のものは、表面が破裂して出血を繰り返したり、犬が気にして引っかいたりしない限りは

そのまま様子を見ます。

問題は、悪性のもの(=腫瘍)です。

悪性のものは放っておくとどんどん大きくなったり、転移して命にかかわるので

即検査して適切な治療を行う必要があります。

そして、この良性か悪性かの判断は見た目では判断できません。

 

良性のしこり(できもの)の代表例

皮脂腺種(イボ)・脂肪腫・表皮のう胞など

悪性のしこり(できもの)の代表例

悪性リンパ腫肥満細胞腫・メラノーマなど

**北海道大学動物医療センター外科/腫瘍診療科

   動物の腫瘍インフォメーションシートより引用

 

どうやって良性か悪性か判断するの?

けい
診断の流れは以下の通りです

 

①針生検をする

細い針をしこり(できもの)に刺して中の細胞をとってスライドガラスにひいて細胞をみる

多くは無麻酔で行います。

目の周りや足先など、痛がる場所や針をさすときに危ない場所は

犬に鎮静をかけてぼうっとした状態で、動かない様にして針を刺すこともあります。

②針生検ではっきりしない場合は組織検査を行う

針生検ではとれる細胞の数が限られているので判断が難しい場合は

しこり(できもの)の一部や全部を取って病理診断します。

基本的にはしっかり麻酔をかけて行いますが、

場所によっては部分麻酔や表面麻酔で検査したり、

逆に大きくしこり(できもの)を切除する手術を行う場合もあります。

切除したしこり(できもの)の病理検査は、専門の検査機関で診断を依頼します。

 

どうせだったら最初から組織検査にしたらいいのでは・・?

 

もし腫瘍だった場合、正常な皮膚の部分も、

腫瘍と一緒に大きく取らないといけないものもあるんですよ。

手術の方針を決めるためにも、基本的には針生検から行います。

けい

わたしの愛犬に起こったこと

 

これは、わたしの愛犬がもうすぐ15歳になる頃のお話です。

なぜこの話をするかというと、

「早く発見して早く対処すること」をお伝えしたいから。

少しでも皆様の参考になれば幸いです。

                                             

14歳にしてはとても元気な愛犬が、

お散歩やボール遊びをしていて、何となく左の肉球を気にすることが多くなりました。

急に立ち止まって左足先を舐めたり、軽くケンケンすることも・・・。

どうしたんだろう。肉球に何か刺さったのかな?

と、足をみると肉球の一部が少し腫れています。

 

炎症かな?と思い、抗生剤を飲ませて1週間が経過。

全く腫れが引く様子がない上に、赤くなって更に腫れてきています。

実際の画像

 

これは普通じゃない。

腫瘍に違いない。

当時母親が倒れて入院していたのもあって、

パニックになった私は(皆さんがおそらくするように)インターネット上の画像や、

文献、持っている本などを見まくって不安を募らせていました。

「何やってんの!?

さっさと細胞診して、その場で見て判断つかなかったら

すぐ組織検査に出しなさい」

師匠の先生に叱られて我に返り・・(本当にお恥ずかしい限りですが)

針生検後、組織の一部を病理診断してもらいました。

結果は「リンパ腫」悪性の腫瘍です。

そして、肉球が腫れていた左後肢の膝窩リンパ節も腫れていました。

きっともう全身に転移しているだろう。

しかも、皮膚型リンパ腫は再発しやすいし、余命も長くない。

食欲もあって、今こんなに元気なのに、急にさよならなの!?

・・・職業柄、どんな風に病状が進むかよく知っているためか、

悪い将来が、次々に頭の中に浮かんできます。

 

不幸中の幸いは、あれ?おかしい、と思った時から

3週間もしないうちにすぐに手術ができたことでした。

 

 

 

病理の結果がでるまでほぼ7日・・・

本当にその当時は生きた心地がしなかったのを覚えています。

病理結果は、皮膚型リンパ腫(表皮向性T細胞性)でした。

幸いなことに、一緒に取った膝窩リンパ節には転移しておらず、

腫瘍もしっかりとりきれていて、リンパや静脈に転移像もなし、

そして低~中悪性度という結果。

術後からすぐに抗がん剤を投与し、

その後は1年3か月、ずーっと抗がん剤とステロイドを飲みつづけました。

その間、ステロイドの副作用で皮膚炎がひどくなったり、色々なことがありましたが、

その都度ひとつひとつ乗り越えて・・現在手術から約2年、愛犬は生きています。

飼い主が獣医師だから・・とか、低悪性度で転移していなかったから・・とか

ただ単に運がよかっただけなのかもしれません。

でも、「親が入院していてバタバタしてるし」と諸々の判断が1週間遅れたら、

もしかしたら違う結果になっていたかも知れない、と思うと今でもぞっとします。

 

まとめ

皮膚のしこりやできものは、どんな名医も見た目だけでは判断できません。

恥を忍んでみっともないお話をお伝えしましたが・・・獣医師のわたしですら怖かったので

飼い主様はもっと不安だと思います。

しかし、悩んだり調べたりするのは診察をうけてからで間に合います。

ペットを病院に連れていけるのは飼い主様だけです。

どうか、できるだけ早く動物病院で診察を受けて下さい。

そしてもうひとつ。細胞診や診察で「良性」と判断されても、

急に大きくなったり色が変わったりなど日に日に変化するしこりや

できものだったらなるべく早く、もう一度病院に行って下さいね。

この記事が、皆様のお役に立てれば幸いです。

 

 

 

 

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