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動物病院での検査、何がわかるの?獣医師が解説します

こんにちは!

けいです。

日々の診察の中で、よくあるご質問のひとつは、

先生、普通の血液検査で腫瘍ってわかるんですか?

です!

そして、その答えは・・・

 

今日は、一般的な動物病院で行われる検査について解説します!
けい

 

この記事はこんな方に向けて書きました

  • 普通の血液検査で腫瘍ってわかるの?
  • かかりつけの動物病院で検査しましょうって言われるけど、どんな事するの?
  • ペットを飼い始めたので、健康診断について知りたい!

 

             

 

そもそも検査って何のためにやるの?

  

 

けい
わたしが考える検査の目的は以下の3つです。

 

①病気の予防と早期発見のため

②どんな病気や問題があるのかを見つけて診断し、治療を行うため

③治療効果の確認・判定のため

 

①病気の予防と早期発見のため

元気いっぱいの愛犬愛猫。

彼らは人間の4~7倍の早さで歳をとっていきます。

「元気で、そしてできるだけ長く一緒に過ごしたい!」

それが、わたしを含めたすべての飼い主の願いではないでしょうか?

その為には、やはり病気の早期発見・早期治療がとても大切です。

少なくとも1年に1回は、血液検査等の健康診断をしましょう。

 

②どんな病気や問題があるのかを見つけて診断し、治療を行うため

どんなに優秀な獣医師でも、見た目や身体検査だけですべてを把握することはできません。

 

 

けい
「どの器官が関わっているか?」と「どの臓器に問題があるか?」を調べて

    最終的に病変はどこかを突き止めるために検査が必要なのです。

 

   しかし、いくら検査しても原因が全くわからない場合もあります・・・(泣)

 

③治療効果の確認・判定のため  

診断が確定して治療がスタートしても、その治療が適切かどうかは

定期的にチェックする必要があります。

**自己免疫疾患、内分泌疾患、心疾患は

病態が急激に変化することがあるので特に注意が必要です。

 

**自己免疫疾患

本来自分を守るための免疫系が、

自分の正常な細胞や組織まで攻撃してしまうことで起こる様々な症状や病気のこと

 

動物病院で行う主な検査について教えて!

  

けい
動物病院で行う主な検査は以下の通りです。

①身体検査(触診・視診・聴診)
②血液検査
③糞便検査
④尿検査
⑤レントゲン検査
⑥エコー(超音波検査)

 

①身体検査(触診・視診・聴診)

検査機器を使わずとも、聴診器と触診(触って診察すること)・視診(見て診察すること)で

「心臓に雑音がある」「お腹がグルグル鳴っている」

「体表リンパ節が腫れている」「お腹の中に固いものが触れる」

「皮下にあざの様な内出血がたくさんある」「呼吸が速くて苦しそう」

「舌の色がおかしい」などたくさんの情報を得ることができます。

症状・問診(ペットの気になる症状等の情報を伺うこと)、そして身体検査を

併せて診察を進めていきます。

けい
この最初の身体検査と問診は、とても大切です!

 

②血液検査(CBC・生化学検査)

CBC(complete blood count:全血球計算)

白血球数・赤血球数・血小板数などの検査で、感染や貧血の有無・脱水の程度の判定をする

けい
血小板が極端に少ない場合は重篤な症状が疑われます!

 

生化学検査

血液中に含まれている様々な成分を分析し、病気の診断や治療の判定をする

調べる臓器によって検査項目が異なるのが特徴で、複数の検査の組み合わせで診断します。

 例)肝機能のチェック:ALT・AST・ALP・ALB・TP・GGTなど

   腎機能のチェック:BUN、CRE、Ca、IP、電解質など

   炎症の指標:CRP(犬)、SAA(猫)

 

病院で血液検査しましょう、といったら

このCBCと生化学検査を組み合わせて行う場合がほとんどですね。

けい

 

健康診断で色々な項目をみてもらうんだけど、

異常なしだったらこわーい腫瘍も大丈夫ニャの?

 

残念ながら、血液検査だけで腫瘍の有無を判定することはできません。

しかし、この結果を基にして更に詳しい検査をして、

腫瘍などの身体に起きている異常をみつける手がかりになります!

けい

 

③糞便検査

 寄生虫の有無の他、細菌のバランス、残渣の性質(脂肪か炭水化物か)、

 血液が混ざっていないかなどを調べる

 

④尿検査

 糖、潜血やタンパク、ビリルビンの有無、PHや比重の測定、結晶や細菌、異常な細胞が

 出ていないかを確認する

 尿検査は、腎機能や肝機能のチェックの他、

 糖尿病や膀胱などの泌尿器系の病気が無いかを調べるために行います。

 

⑤レントゲン検査

体内の内部の構造や変化を調べる

骨など固い構造のものは白っぽく、肺や膀胱など空気や水が溜まっているものは

黒っぽくみえます。

 

⑥エコー(超音波検査)

レントゲン検査で判断しにくい各臓器の内部構造の形態的な変化や血流等を調べる

エコー検査では、臓器(心臓や胃腸など)の動きや形状、血液の流れをみることもできます。

 

けい
例えば、レントゲンで肝臓が大きいからエコー検査で

内部構造をよく見て何かできていないかな?とチェックする感じです。

 

ところで・・・レントゲンとかエコー検査って痛いの?

こわいよ~

 

けい
両方とも痛くない検査ですよ。でも、レントゲンは短い時間で終わるけど、

エコーはそれなりに時間がかかるから

その間じっとしていないといけないからちょっとツライかな・・。

 

その他検査キットや外部機関による検査など

犬のフィラリア抗原検査猫エイズウイルス抗体・猫白血病ウイルス抗原検査

犬のパルボウイルス抗原検査キット犬膵特異的リパーゼ検査キットなど、

その場ですぐに結果を確認したいときは

少量の血液や便などで判定できる色々な検査キットを使って検査します。

また、動物専門の検査機関に、検体(血液や手術で摘出した組織などの調べたいもの)を

送って検査をお願いするケースもあります。

 

けい
特にホルモンの検査や特殊検査などは、

病院内で検査ができないことが多いので

専門の検査機関に依頼することが多いですね。

 

一般的な動物病院で出来ない検査や、より精密な検査が必要な場合は、

二次診療の動物病院や大学病院などに診察・検査を依頼します。

 

気になる検査費用・・・いくらくらいかかるの?

 

けい
気になりますよね・・・

実は動物病院での検査費用は、それぞれの動物病院で独自に決めているので

一概にいくらとは言えないのが正直なところです。

 

参考ペット保険は入ったほうがいい?気になるお金の話

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けい
わたしが今まで勤務してきた動物病院の検査費用を参考に

     おおよその金額を載せておきます。

 

まとめ

   

検査というと「面倒でお金がかかる」というイメージがありませんか?

しかし、基本的な検査を受ける事は、病気の早期発見と治療のために必要なこと。

わたしの17歳の愛犬は、17年間食欲がなかったのは2日だけという元気な犬ですが、

14歳を過ぎてから毎年命に関わる病気になって

血液検査やレントゲン、エコー検査だけでなく、手術をして病理組織検査をしたり、

CTや内視鏡検査と色々な検査にお世話になりました。

ちょっと大変ですが、検査は命を守ってくれる大切な「道具」なんですよね。

この記事が、少しでもお役に立てれば嬉しいです♪

 

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